テゴコロケアセラピスト 第9期生 Kさん
現在はケアセラピスト初級を取得され、個人で有償のトリートメントサービスを開始されています。
認知症の父のことを想いデイサービスへ
テゴコロでの受講を決める一年前、整体師の資格も取得していました。しかし勤務条件が合う仕事はなかなか見当たらない日々でした。
ようやく、自宅近くのデイサービスでケアワーカーではなくマッサージスタッフの募集があり、マッサージスタッフとして勤務することになりました。
実は、私の父は認知症で、離れた実家近くの施設に入所しております。普段なかなか会いに行けない為、ご近所の高齢者様に少しでも何かお手伝いができたら…という思いが以前からありました。
もちろんデイサービスなどの高齢者施設には行った事はありましたが働くことは初めてです。介護の資格を持っているわけでもありません。
そんな私にとってデイサービスでの仕事は驚きの連続となりました。何かやって差し上げたいと思う気持ちばかりが空回りするようでした。
知識がないままでマッサージすることへの不安感や恐怖感
高齢者の方への知識がないまま、私は、直接お身体に触れる仕事をすることになりました。
私が、整体学校で学んだ圧ではとても施術できるようなお体ではありません。
何かしら病気やリスクを抱えてらっしゃる方がほとんどでした。
とにかくほとんどの方の脚がむくんでらっしゃる。
「何これ~、パンパン!!」
「もしかして、これは水虫~??? 爪が白いんですけど…」
「皮膚がビニールみたいで、よれるんですけど~」
今まで目にしたことのない状態の方ばかりで、驚きと不安の連続でした。
さらに。
爪切りもお願いされるのです。
今まで見た事もない様な巻き爪。もちろん巻き爪の方はカットはできません。
脚のむくみに関しては呆然とするばかり。
木の丸太が運ばれてきたかと思うような脚で、皮膚が破れて組織液が漏れている方への施術をしなければならず、
当時はそんな方々の脚をおそるおそる、なでる様なことをしていました。
本当にいつも不安でした。
介護の資格もない、高齢者の病気の事もよくわからない。本当にこれでいいのだろうか?そんな思いが募り、きちんと勉強できるところを調べ始めました。
そこで辿り着いたのが「テゴコロ」だったのです。
豊富な知識と丁寧な指導・温かい雰囲気のテゴコロ
「テゴコロ」と聞いた時、とても温かいと感じました。
ホームページを見ていくうちに、これぞ私が探していたところだ!と思い、代表の川崎先生にメールをしました。
その後お会いし、私の話も親身になって聞いて下さり丁寧にケアセラピストについても説明してくださいました。
そして研修開始。
月2回のデイホーム実習と川崎先生との勉強会。
それ以外は自宅でDVDとテキストを見ながら問題集をやる日々でした。
しかし私はもう半世紀を過ぎたおばさんであり(笑)、ちっとも頭に入ってこない!
この年になってからの勉強は正直つらかった~。
それでも不思議と苦痛ではありませんでした。
実習で学んだトリートメントは、私が今まで行っていたリフレクソロジーとは違い、むくみが軽減されました。手の拘縮がある方も、少しずつ手が緩んでいくのをまのあたりにしました。
また、看護師経験・整体師・ケアセラピストと統合的な知識と技術のある川崎先生のマンツーマン指導は他のスクールとは違い、個々のレベルに合わせて指導するというスタイルでした。
おかげで私は、ケアセラピストとして高齢者の方々と自信を持って向き合うことができるようになったのです。
シニアを理解し、心を込めたケアをご提供したい
高齢者と接する事は、時には難しいと思うこともあります。
デイサービスで働き始めた頃、100歳近い耳の遠い男性の方がおられ、こちらが言う事もなかなか聞こえづらく、マッサージの時もコミュニケーションがとれなくて困った事もありました。
そこで私は無理に話すのはやめて、心を込めてマッサージに集中するようにしました。
途中マッサージしながらその方のお顔に目をやると、とても柔らかい表情をしていて「気持ちいい」と言って下さったことがありました。
終わった後も何度もお礼を言われました。”心を込める”って大事だなと思います。
デイサービスでの2年間は、ケアセラピストとして仕事していく上で貴重な経験だと思っております。
川崎先生も言っていた「ケアセラピストは人に与えるのではなく、与えられるから大きく成長する」
この言葉は最もだと私も思います。
ケアセラピストのお仕事は、人生の先輩から多くの事を学ぶことが出来るとても素敵な仕事なのだと思いこれからケアセラピストとして自分らしくお仕事をしていきたいと思っています!